サウジカップを得意の逃げで見事に逃げ切って世界最高の1着賞金1000万ドルを獲得したパンサラッサに競馬界はわいている。
ドバイターフ(G1)の1800mでは1着をとったことがあるパンサラッサ。
それでも国内のG1では1着はとれていなかった。
国内では重賞の福島記念(G3)芝2000m、中山記念(G2)芝1800mでは勝利があるが、G1では惜しいレースは昨年秋の天皇賞でイクイノックスの2着がある。
良いスタートを切れたら、マイペースでスピードを生かして前にいき、2000mまでならゴール前にもう一度二の脚を使ってゴールまで逃げ粘る。
現代のサイレンススズカと呼ばれる人気の逃げ馬にはなっているのがパンサラッサ。
そんなパンサラッサが世界最高賞金のレース(1着が約13億円)のレースを逃げ切ったから、驚きと賞賛の声があがった。
まずダートは師走Sのオープンで1度挑戦していたが、そのときは11着と敗れている。
それ以来のダートで2度目。実績のないダートへの挑戦が無謀に思えた。
ただ今回昨年の皐月賞を勝ったジオグリフも初ダートで挑戦していた。
ジオグリフも皐月賞の後、ダービー、天皇賞秋、香港Cと着外に敗れて芝の中距離路線で苦しんでいた。
そのジオグリフも4着に健闘している。
ダート路線で頑張っていたカフェファラオやクラウンプライドも3着、5着と結果を出した。
つまり世界最高賞金のサウジカップのダートというのは日本のダートとは違う。
砂ではなく土という感じだろう。
つまり日本のダートほど沈まない感じで反発力があるのではないか。
つまり芝とダートの中間と言える反発力のあるダートと言えそうです。
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つまりそういうサウジカップのダートは、軽い日本の芝でのスピードがある馬には生きる馬場と言えそうです。
そんな見立てがあったから、パンサラッサやジオグリフも挑戦しやすかった。
もしくは分があるのではないかと考えたのだと思う。
もともと芝で強い馬は芝路線を中心とするレース体系が中心の日本では、芝を中心に使われる。
ダートより芝の方が価値が高いとされるレース体系が組まれてきた歴史が今の日本競馬と言える。
つまり芝の一線級はなかなかダートに挑戦してこなかっただけで、走らせば走る馬もかなりいたはずです。
日本馬の血統の中に大きく関与している名馬と言えば、サンデーサイレンスですが、日本競馬界を変えた馬と言えるサンデーサイレンスは現役時代はダートでしか走っていません。
アメリカ競馬はダートが主流で、日本の砂のようなダートでなく、スピードがでる土なので、そんなアメリカのダートに近い、サウジカップのダートはスピードが出るので、日本の芝路線で走ってきた馬にもチャンスがあるというわけです。
日本競馬界は、地方競馬も含めてダート路線の充実を図っています。
それも今後、競馬界にとっては意味のあることになるでしょう。
地方はほとんどがダートというのもあります。
パンサラッサがサウジカップで勝っただけでなく、日本の芝路線の馬とダート路線の馬が上位を独占したことで、来年以降さらに日本馬は一線級の芝やダートで走る馬が出てくると想像できます。
サウジカップは招待レースなので、遠征費や滞在費も主催者側が出してくれるというのも遠征しやすいというのもあると思います。
競馬において馬場にあうあわないはあると思います。
日本馬はスピードがある馬が多いので、サウジ・ドバイ・香港・オーストラリア・アメリカなどの場所では今後も活躍していけると思います。
生産や育成、調教なども含めて日本競馬は世界でもトップクラスの力を持っているというのは間違いないです。
チャレンジし続ければ、今までにない栄冠のチャンスもあります。
おそらくアメリカの競馬には日本馬はあうので、さらなるビッグタイトルも狙えるような馬が出てくるのは間違いないと思います。
そして日本競馬の悲願とされて、鬼門とされている凱旋門賞ですが、日本馬にはあわないとか挑戦するだけ無駄、挑戦するならアメリカやドバイやサウジや香港でビッグレースを狙うべきとか、欧州の他のビッグレースを狙えば良いとか、色々意見があると思いますが、チャレンジし続けるからこそ不可能が可能になるわけで、決めるのは馬主や調教師なのですから、リスクを承知でチャレンジし続ける先駆者たちを日本競馬の誇りと応援していきたいものです。
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