はじめに、第1話『隣はなにを?』の補足
前回のお話はこちら ↓
めぞん一刻『隣はなにを?』響子さんと五代くんが出逢う。最初の呼び名は浪人さん。四谷さんの『こーゆーのはこっそりのぞくから、風情があるのです』など名言・迷言も - ねこぷろ
前回の隣は何をで五代くんの部屋に書かれていた言葉から
『合格したい』
『四当五落』
願望を書くものですが、合格したいとは 人に振り回されて優柔不断な五代くんらしい感じがします
また四当五落。落ちる方が多いのも、結果落ちるんではないかっていうのも暗示している感じがしますし浪人している五代くんぽいです。
五落
五代くん落ちると縁起の悪い事を貼っている時点で、五代くんらしい感じがします。
このあたりが面白いですね。
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第2話 『惣一郎さんっ』より
惣一郎さんというと、響子さんの亡くなった旦那さんの名前ですが、響子さんは犬にその名前をつけて呼んでいます。
第2話は、惣一郎さんって誰?
っていう点に、五代くんが気になって、それが犬の名前だと理解するまでが話になっています。
管理人さんは犬を惣一郎さんって呼んでいますが
他の住人たちは
シロ(四谷)
コウ一郎(一の瀬のおばさん)
ボケ(五代)
と呼んだりしてきたばかりの白い犬の名前をきちんと覚えていません。
管理人さんにとって大事な人の名前をつけているわけですが、犬の惣一郎自体もその名前をまだピンときてない感じなだけに、響子さんの旦那さんが亡くなって響子さんが未亡人になってからまだ日が経ってないのもなんとなくわかります(これは後々わかるのですが)
天井で雨漏りの修理をしている管理人の響子さんに対して五代くんは
『歳はなんぼだろう』
『男はおるのかなー』
天井に向かって『好きやで~』
と言ったりしますが、
それを朱美さんにみられ
『(管理人さん)おーい、好きやで』と脅されて
ラーメンをたかられたりするのをみると、五代くんがそういう存在なのがわかります。
朱美さんから
『あんたの好きな天井さあ、男がいるわよ』
と言われ焦ります。
この時点で、五代くんは響子さんのことが異性として気になっているのがわかります。
屋根を修理していた管理人さんが降りてこないことを心配して五代くんが屋根に登ると管理人さんは屋根の上で修理に疲れて寝ています。
寝ている管理人さんをみて五代くんは管理人さんにキスをしようとします。
その瞬間に『惣一郎さん』と夢をみて涙する管理人さん。
五代くんが寝ている管理人さんにキスをしようとしたのが止まり、目を覚ました管理人さんがびっくりして、屋根で寝ていたことを忘れて落ちそうになるのを五代くんは懸命に助けますがその際どさくさにまぎれて管理人さんの胸を触ります。
そのあたりが初期の五代くんらしい感じのちょっとエッチな浪人生っていうのが出ています。
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まだ管理人さん(響子さん)が未亡人であるというのは誰にもわかっていない
この時点で誰も響子さんが未亡人であるということは知っていないというのがわかります。
急に亡くなって、日が浅いので響子さんはうたた寝の夢にでも『惣一郎さん』が出てきます。
響子さんの状況を知らない住人たちはそれぞれの解釈でストーリーが進んでいくというわけです。
先ほどのシーンでどさくさにまぎれて響子さんの胸を触った五代くんは管理人さんに顔をぶたれてしまいます。
それに対して
『普通、胸触ったくらいでなぐるかな・・・』
と、まあバカなことを言っています。
このように初期の五代くんは、物語後半の五代くんより、おバカで、エロ学生という色が強いのが特徴的です。
このあたりが、高橋先生が感動のストーリーを描いていたわけではなく、最初は古いアパートで起こる人間模様を面白おかしく描いていこうという色が強いことがわかります。
五代くんにとって、最初っから響子さんは異性で、気になる好きな存在ではあるけどもまだ大事な存在というわけではなく、良い女性、魅力的な女性という異性としての目でみてる感じなのがわかります。
管理人さんの響子さんにとっては五代くんはわいせつなこともしてきた
エロ浪人生であり、まだ住人と管理人以上の感情もないですし、五代くんの気持ちにも全く気付けていません。
こういうすれちがいの繰り返しがめぞん一刻の面白いところと言えます。
その後賢太郎くん(一の瀬の息子)に犬の名前であると教えてもらい五代くんの中では
管理人さんの好きな男の名前ではないとその場で納得してこの第2話の話は終わっていきます。
浪人生の五代くんは、カッコつけたり、気取ったり、エッチでわいせつな行為をしたりと若さが前面にでた子供の部分が強い若者っていうのが強いです。
今後それぞれがどう変わっていくかなど書いていこうと思います。