めぞん一刻についていろいろと掘り下げていこうと思っています。
前回のお話はこちら ↓
今回はめぞん一刻・第8話『惣一郎の影』から、注目すべきやりとりをみていこうと思います。
このページの引用元は 出典 高橋留美子 『めぞん一刻』
めぞん一刻・第8話『惣一郎の影』よりになります。
以降 出典 高橋留美子 『めぞん一刻』より
第7話で響子さんが未亡人であることが判明しました。
そして一刻館の住人にもそれが知れ渡ったようです。
五代くんは大学入学という春を迎えたのに、響子さんが未亡人であることを知りショックを受けます。
亡くなった人の幻影が響子さんと五代くんを悩ませます。
しっかり前を向いてと、響子さんに言う前に、五代くんが前がみえなくなりつつある感じで7話を終えて、8話へと入りました。
響子 「私、再婚する気はございません。」
一の瀬 「死人に操をたてるなんて・・・。」
響子 「惣一郎さんは、まだ死んでません。」
出典 高橋留美子 『めぞん一刻』より
響子さんは良くも悪くも一途です。
そして、思い込みが激しい性格でもあります。
自分が惣一郎さんのことを考えなくなると、ほんとに惣一郎さんが亡くなってしまうと、自分の記憶の中で生き続けると思うのが響子さんの考え方のひとつになっているようです。
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大学の女友達 「すてき・・・生涯一亭主・・・。」
五代 「その考え方は不健康だ。」
大学の女友達 「どうして?きっとすっごくいい男だったのよ。」
「愛する人の面影を抱いて後家をつらぬくなんて。」
五代 「いかん絶対いかん。」
坂本 「なに言ってんだ。おまえが彼女と結婚するわけでもないのに」
五代 「なんでそう決めつけるの?」
大学の女友達 「無理よねー。頼りないのあんた。すっごく。」
出典 高橋留美子 『めぞん一刻』より
五代くんは入学早々にして、女友達からも頼りなさを指摘されます。
このころからすでに五代くんの妄想癖がはじまっています。
ことあるごとに妄想するのが五代くんの特徴にもなっています。
五代くんが入ったのは、某3流大学の教育学部だそうです。
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そんな五代くんにバイトの依頼がやってきました。
音無老人の孫郁子ちゃんからの希望で、五代くんに家庭教師の依頼があったのです。
響子さんが紹介してくれた仕事と五代くんは燃えますが、響子さんは逆に心配がふくらみます。
家庭教師の初日、五代くんの身なりをみて、響子さんはボタンが外れているとかご挨拶するんですよとか、まるで世話女房の雰囲気です。心配する響子さんが五代くんを見送るのを後ろからみてた住人が声をかけます。
一の瀬 「まるで世話女房。」
朱美 「おもしろかったー。」
響子 「見て・・・」
一の瀬 「いたよ」
朱美 「一部始終。」
一の瀬 「思い切ったことするねー。あいつを家庭教師に雇うなんて。」
朱美 「あんたの姪、残りの人生捨ててかかってんじゃない。」
響子「そこまで言うことないじゃありませんか」
朱美「なによ、今の様子じゃあんただってあいつ信用してないじゃない」
響子「そんなこと。ただ、あの人ちょっと頼りないから」
一の瀬・朱美 「あの人!!」
一の瀬 「あの人かー。」
朱美 「妙に実感があったりして・・・」
出典 高橋留美子 『めぞん一刻』より
と酒の肴になるネタができたと一の瀬さんと朱美さんは喜びます。
響子さんの性格がでている会話のひとつですね。
響子さんの「ただ、あの人ちょっと頼りないから」はめぞん一刻の物語の中盤以降にも出てくる言葉です。
その場面は五代くんと響子さんの関係をさらに進展させる兆しの場面になるのですが、それはまだまだ先のお話になります。
この時点でまだ響子さんは五代くんのことをほんとにダメな弟をもった気分よ(第5話参照)と思っているのは間違いないです。
響子さんにとって現時点で恋愛対象の男性にすら入ってないというのがわかります。
それは次の第9話で五代くんが起こす事件で一変するきっかけにもなるのですが、それは第9話にて・・・・。
これからも、めぞん一刻に興味をもっていただければ幸いです。