ラグビー・ワールドカップ フランス大会での熱戦が続いています。
1次リーグで日本対イングランドという日本にとって一番の山になる試合になりました。
日本は世界ランキング14位に位置しており、2番目のグループといえる位置です。
イングランドはトップのグループに位置しており、世界ランキングは6位です。
イングランドは過去のワールドカップで優勝や準優勝をしており、強豪国です。
日本は過去10回の対戦でイングランドに勝てていないので大きな差があります。
ただ日本は前2大会で世界との差を大きく詰めてきました。
日本がトップグループに勝っても奇跡ではないレベルまでにはなりつつあります。
ひと昔前のように、はなしにもならないという時代は終わって、良い試合はできるようにはなりました。
結果的には日本は前半は接戦に持ち込めたが、後半は力負けして、34対12というスコアでイングランドに敗れました。
日本はPGの4本だけで、ノートライという結果でした。
イングランドは4トライでした。
これが全てだと思います。
イングランド相手にトライをとることが難しいということが肌で感じられたからこそ、PGという選択肢を選んだのだと感じました。
つまり、イングランドをリスペクトした上で、勝てる選択肢を選んだ日本と言えます。
接戦に持ち込めばイングランドが慌ててくれればという展開だったんだろうけども、イングランドは司令塔の10番のスタンドオフのジョージ・フォードを中心としたキックを含めた展開が冷静で、結果差がついたという感じがします。
イングランドはラインアウトでは抜群に強かったし、スクラムも安定してたので、ハーフ陣が楽に展開できた分、キックゲームでも徐々に差が出て行ったと感じます。
プレッシャーにいってもイングランドのSOは1枚も2枚も上手だったと思いますが、フォワードでもイングランドが勝っていたので、大事なところでミスが出てしまった日本はそれだけプレッシャーを受け続けていたんだと感じました。
PGで3点とるのか、トライを狙いに行くのかというのは戦略的に結果論にはなりますが、とれるときにとるという風に得点を重ねたまでは良かったですが、イングランドが焦ってミスをしてくれるまではいかなかったのがイングランドの方が上手だったと言えます。
イングランドの2トライ目は、頭にあたっていてノックオンの判定にならなかったというある意味アンラッキーな部分はあったかも知れませんが、
3トライ目はイングランドはキック絡みの展開から上手くゴールを奪いました。
キックで一気に何人も飛ばされてフルバックの選手に出されるような大きな展開をされるとディフェンス側は厳しいです。
しかもとったらすぐタッチダウンになる位置に絶妙な良いタイミングでピンポイントで出されると厳しいです。
素晴らしいキッカーと素晴らしいランとキャッチングであっという間に展開されるというのがバックス陣も優れているイングランドらしい攻撃だったと感じました。
そこで試合はほぼ決してしまった感がありました。
フォワード戦で勝てなかったものが徐々に試合に影響してくるっていう部分で、4トライ目も縦をつかれて、密集から次の密集へ走れなくなっていたり、展開においつけてない感じで、最後はそのまま縦にもっていかれるという、完全に外もあまるくらいの展開になってた中トライされているので、日本の気持ちも最後は切れていた部分もあるかもしれません。
それだけ消耗していたと言えます。
守備に体力を使わされた結果でた差だと言えるので、力負けですね。
日本は良い試合をしたと思います。
今できる日本の勝てる試合展開を考えると、PGで接戦に持ち込んで相手が焦ってミスをしてくれるのを待つような展開しかなかったのかもしれません。
粘り強くディフェンスもしていたし、力の差はあったけど、それを埋める試合をしようとしていたのはわかりました。
結果アンラッキーな2本目のトライで一気にイングランドの流れになったのはある意味運もなかったのかもしれません。
相手に守らせることで疲れさせるということもありますが、日本がそういう展開にもっていけなかった。もっていかなかったのもあるかもしれません。
日本がジャイアントキリングを起こした試合ではトライをとって相手をあわてさせたというのがあります。
やはりトライをとるっていうのは大事になりますね。
PGという選択肢と、難しさがあっても、とれないとしてもトライを狙っていくというバランスは難しいことだと思いますが、それが接戦になればなるほど、強豪国をも慌てさせることにつながると思うので、チャレンジしてもらいたいですね。