MGCでは23キロ付近で飛び出した一山選手を追ったのが細田あい選手でした。
一山選手のはやめの仕掛けに動こうとしたけどつけなかった選手、あえて動かなかった選手などがいる中、独走を許さないカタチでついたのが細田あい選手でした。
その時点では余力たっぷりで細田あい選手の方が仕掛けた一山選手よりも余裕あるようにみえました。
そのくらい細田あい選手に力がついているのがわかりました。
あそこですぐに細田あい選手がついてなければ一山選手の方が余裕でて、独走になったかもしれません。
細田あい選手がついたことによって一山選手の余裕と体力を奪うカタチになりました。
仕掛けについていった細田あい選手もそこで体力や脚を使うことになってしまうわけですが、その中でも一山選手についていくだけでなく、前に出ようと仕掛けたり、そこから前に出たりと細田あい選手も競り合いながら仕掛けました。
一山選手・細田あい選手もお互いに強さと力をみせましたが、互いに30キロ前から脚をつかったため結果的にはその後ろで脚を残しながら前を見据えて走った鈴木優花選手に目標にされてしまい2選手にとっては厳しい流れにはなりましたが、細田あい選手も果敢にレースを動かしました。
その中で一山選手との競り合いで疲れ、遅れをとったときに鈴木優花選手に抜かれ、加世田選手にも抜かれて体力的にもメンタル的にも厳しい中、加世田選手を追い続け、追い抜きそこからまた前を走る2選手を追いました。
落ちてくる一山選手を必死で追う細田あい選手ですが、粘る一山選手にわずかに届かず3位でフィニッシュしました。
細田あい選手はしっかり勝負して、ついて仕掛けて競り合って、そして厳しくなってからも粘って、ズルズルいかずにまた前を捉えて、最後まで追い続けました。
結果3位で内定は逃しましたが、強いレースをしました。
印象に残る走りだったと思います。
天気はどの選手にも一緒ですが、上位2選手よりも筋肉量なども細いタイプの細田あい選手の方が雨で体温を奪われて力をロスした分厳しくなったと思いますし、その中で非常に強いレースをしていたので、細田あい選手が2時間21分台で走る日本トップ選手のマラソン選手であるという実力を証明しました。
ほんとに力がついた選手で、今後も期待できる選手です。
パリ五輪代表の内定はとれなかったですが、3位でゴールしたためひとまずは一番3番目の椅子に近い選手です。
残り1つの椅子をめぐって熾烈な争いになると思いますが、細田あい選手はタイムもまだまだ伸びる選手で、日本記録を狙えるだけの資質を示しています。
熾烈な代表争いの中でも勝ち切れるだけの強さを持った選手なので、次のマラソンをどこに絞るのか注目したいところです。
細田あい選手がいるエディオンは近年駅伝でも強く、水本選手などの新戦力も加入してレベルがあがっている印象がありますし、細田あい選手や市田美咲選手や矢田みくに選手などレベルが高い選手が揃っています。
その中でも細田あい選手はエースだと思うので3区などの主要区間を走ってくると思います。
当然他のチームのエースともぶつかりますが、3000mも8分台などスピードもあって当然駅伝でもトラックでも日本代表でも狙えるレベルの選手なので、MGCで代表内定に一歩届かなかった悔しさをクイーンズ駅伝でまず晴らす走りをしてくれると期待できます。
強さをみせながらも結果内定はつかめなかった細田あい選手のパリへの挑戦を期待しながら応援しています。
オフィシャルデータ プロフィール
画像など引用させていただきました
引用元
https://www.edion.co.jp/athlete/
エディオン女子陸上競技部HPから写真を引用させてもらっています。
名前
細田あい
生年月日 1995年 11月 27日
身長 156cm
出身地(都道府県) 長野県
出身校 (最終) 日本体育大学
所属
エディオン女子陸上競技部
主なハーフ・フルマラソン結果
23年 第2回マラソングランドチャンピオンシップ 3位 2時間24分50秒
23年 東京マラソン 2時間22分8秒 順位7位
22年 ロンドンマラソン 2時間21分42秒 順位9位(日本人最先着)(マラソン自己ベスト)
22年 名古屋ウィメンズマラソン 2時間24分26秒 順位4位 (MGC出場権獲得)