第76回香川丸亀国際ハーフマラソンで鈴木亜由子選手が1時間08分51秒の日本勢トップ5位に入り、名古屋ウィメンズマラソンで前田穂南選手が大阪国際女子マラソンで作った2時間18分59秒の日本新記録越えを狙う現状の状態がまずまずであるところを確認しました。
19年ぶりの日本新記録更新ということで難しく前田穂南選手が代表内定がかなり高いと考えるのが普通です。
ただ名古屋もタイムが出るコースです。
23年の優勝タイムは2時間18分08秒
22年の優勝タイムは2時間17分18秒ということで大阪以上にタイムが出るコースです。
細かなアップダウンが多い大阪に比べると高低差はあってもなだらかな印象です。
天気に関しては大阪より雨の可能性が高い印象なので、心配なのと風があるかないかで大きく影響されるのでそこには運も関係します。
確定ではないですが、MGCなどに出た選手たちもここでのリベンジを狙っていて、大阪に出なかった実力者たちがここに揃う上に、明確に日本記録を狙って走るので終盤どころまで何人かの選手が競り合うカタチになれば、確実にタイムの落ち込みは抑えられると思います。
鈴木亜由子選手の他にも細田あい選手・加世田梨花選手・安藤友香選手はすでに名古屋に照準をあわせていると思われます。
同じハーフマラソンを走った上杉真穂選手も名古屋ウィメンズマラソンで記録に挑戦するでしょう。
まだまだ有力選手や注目選手や外国人選手も参戦してくるでしょう。
香川丸亀国際ハーフマラソンで鈴木亜由子選手が1時間8分台で走れるのは今が順調なのもわかりますし、ハーフまでのスピードは間違いなく問題ないのもわかっていることです。
日本記録を目指そうとして求められるタイムは1キロ3分17秒ペースは100m19.7秒ペース
つまり、1秒に約5m進むペースでマラソンを走るイメージになります。
100m 19.7秒 ペース
400m 1分19秒
800m 2分38秒
1キロ 3分17秒
1500m 4分56秒
3キロ 9分51秒
5キロ 16分25秒
10キロ 32分50秒
15キロ 49分15秒
20キロ 1時間5分40秒
ハーフ 1時間9分17秒
25キロ 1時間22分5秒
30キロ 1時間38分30秒
35キロ 1時間54分55秒
40キロ 2時間11分20秒
フル 2時間18分33秒
のペースを目指して走らないと厳しくなりそうです。
日本記録は 2時間18分59秒 前田穂南選手 2024.1.28大阪です。
ペースメーカーがいくらで設定されるのかにもよりますが、ある程度楽な感じでハーフを走って、後半ライバルの選手たちと競り合ってタイムを落とさないで先頭でゴールしなければならないわけで、おそらく競り合うライバルも数名は日本記録を狙えるペースでハーフまでは走ってくると思います。
ハーフとマラソンとの決定的な違いは25~30キロをこえた後に前半と同じように走れるかです。
1キロ3分24秒をこえると5キロ17分ペースになってしまいます。
前田穂南選手のラップ 5キロごと
~5キロ 16分32秒
5~10キロ 16分27秒 32分59秒
10~15キロ 16分34秒 49分33秒
15~20キロ 16分35秒 1時間06分08秒
ハーフ 1時間09分46秒
20~25キロ 16分18秒 1時間22分26秒
25~30キロ 16分10秒 1時間38分36秒
30~35キロ 16分21秒 1時間54分57秒
35キロ~40キロ 16分45秒 2時間11分42秒
40キロ以降 7分17秒 2時間18分59秒
ゴールタイム 2時間18分59秒
と5キロ17分台がないです。
積水化学・佐藤早也伽選手は大阪国際女子マラソンで
30~35キロ 17分26秒 1時間56分27秒
35キロ~40キロ 19分18秒 2時間15分45秒
40キロ以降 8分58秒 2時間24分43秒
ダイハツ・松田瑞生選手は大阪国際女子マラソンで
25~30キロ 17分18秒 1時間40分07秒
30~35キロ 17分38秒 1時間57分45秒
35キロ~40キロ 17分58秒 2時間15分43秒
40キロ以降 7分24秒 2時間23分07秒
ゴールタイム 2時間23分07秒
となっています。
佐藤早也伽選手はスピードランナーですし、松田瑞生選手もスピードもあって経験や実績も豊富でした。鈴木亜由子選手も佐藤早也伽選手や松田瑞生選手同様にスピード面では問題なくハイペースでも走れると思います。
ただ世界陸上に出た松田瑞生選手や佐藤早也伽選手でも大きく失速してしまっています。二人の自己記録より結果的に落ち込んでしまっています。なのでハイペースで走り続けるのがどれだけ大変かがわかります。
どのくらいのペース設定で走って、後半前田穂南選手のようにあげていくというカタチがとれないと自己記録以下に落ち込む可能性の方が大きいかもしれません。
鈴木亜由子選手の課題はスピードは問題ないので、スピードに対する強度だと思います。
それは他の有力ランナーにも言えることです。
前田穂南選手が40キロ走などをしっかり積んで、そこでベストが更新される練習ができていたから、マラソンでネガティブスプリットで日本新記録を達成できたので、どれだけ足を作って、強度になれているかがカギになってくると思います。
その強度が積み重ねていれば、鈴木亜由子選手が日本新記録を出してもおかしくないと思います。
鈴木亜由子選手が2時間21分52秒で走った昨年は最後まで5キロ16分台で走っていました。
昨年のウィメンズマラソンでは前田穂南選手に先着していますし、同じ東京五輪のマラソン代表でもあったので日本新記録を狙って頑張って欲しいですね。
有力選手が集まるだけにまた記録がブレイクされる可能性があると思っています。
鈴木亜由子選手もおそらく最後の五輪と位置付けて勝負してくれると期待しています。
オフィシャルデータ プロフィール
名前
鈴木亜由子
生年月日 1991年 10月 8日
身長 154cm
出身地(都道府県) 愛知県豊橋市
出身校 (最終) 名古屋大学卒業
所属
日本郵政グループ女子陸上部
画像など引用させていただきました
引用元 日本郵政グループ女子陸上部HP
https://www.japanpost.jp/athlete/
から写真を引用させてもらっています。
引用元 日本郵政グループ女子陸上部HP
https://www.japanpost.jp/athlete/
から写真を引用させてもらっています。
主なハーフ・フルマラソン結果
24年 香川丸亀国際ハーフマラソン大会 5位 1時間08分51秒
23年 第2回マラソングランドチャンピオンシップ 12位 2時間31分33秒
2023年 名古屋ウィメンズマラソン2023 2位 2時間21分52秒
2022年 ベルリンマラソン2022 8位 2時間22分02秒 MGC出場権獲得
2021年 東京オリンピック(札幌) 19位 2時間33分14秒
2021年 札幌マラソンフェスティバル2021 ハーフマラソン 3位
2019年 マラソングランドチャンピオンシップ 2位 2時間29分02秒 東京オリンピック・女子マラソン日本代表内定
2019年 香川丸亀国際ハーフマラソン2019 2位 1時間7分55秒
2018年 北海道マラソン2018 優勝 2時間28分32秒 初マラソン初優勝・MGC出場権獲得