第98回箱根駅伝を振り返えってみます。
4位に入った東洋大学。
1区 児玉悠輔 3年 東北(宮城)
2区 松山和希 2年 学法石川(福島)
3区 佐藤真優 2年 東洋大牛久(茨城)
4区 木本大地 3年 東洋大牛久(茨城)
5区 宮下隼人 4年 富士河口湖(山梨)
6区 九嶋恵舜 2年 小林(宮崎)
7区 梅崎蓮 1年 宇和島東(愛媛)
8区 蝦夷森章太 4年 愛知(愛知)
9区 前田義弘 3年 東洋大牛久(茨城)
10区 清野太雅 3年 喜多方(福島)
その1秒を削り出せ
箱根での鉄紺の伝統の強さ、駅伝力をみせた98回箱根駅伝になった気がしました
出雲・全日本で区間賞と好走したスーパールーキー石田洸介1年も控えとして入れ替え候補には入れていたが最終的には使わなかった。
過去の酒井監督は、良い選手ならば1年から駅伝メンバーに入れて使っている。
調子があがらなかったのか、距離に不安があったのか、スーパールーキー石田洸介1年にとっては、苦い経験も、過去のスーパーエース相澤らのように、2022シーズン以降の3年でエースとして飛躍のきっかけになるかもしれない。
注目の選手・大エース候補だけに、万全の状態でなければ出さないと判断した酒井監督の気持ちに来シーズンは応えて欲しい。
全日本で来年のシード権を取ることができなかったり、その全日本で、実力者の松山・宮下などが実力を出し切れていなかったことから、シード権も危ういかもと前評判も高くはなかったが、最終的に4位にもってくるあたりが箱根での鉄紺の強さを示した。
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1区 児玉悠輔 3年 東北(宮城) 1:02:07 区間12位
入学時はスーパーエース候補と呼び声高かった児玉。
メンバーに選ばれてくる実力者ではあるが、本人にとっては悔しい大学選手生活になっているかもしれない。
2年連続の1区起用。
スタートして先頭付近で走っていたが、集団が徐々に縦長になっていきはじめたころから苦しい走りになったが、それでも2位集団に懸命につきなおしながら持ち直したのは意地の走りだった感じ。
最終的には区間12位となったが、区間賞の吉居大和(2年)中央大から1分27秒差の12位は順位ほど絶望的ではなかったと言える。最低限の走りはできた。
4年シーズンに期待したい。
2区 松山和希 2年 学法石川(福島)1:07:02 区間5位
全日本駅伝での悔しいレースを、2年連続の2区エース区間起用に応えた走り。
区間賞の田澤廉(3年)駒澤大から49秒差で日本人だけでみれば区間2位。
総合順位も8位にあげてトップと1分37秒差で3区に渡した。
箱根2年連続で区間上位で走った力は間違いなく来年も2区起用で計算できる。
3年生シーズンはエースとして、もう1つ上の走りを期待したい。
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3区 佐藤真優 2年 東洋大牛久(茨城) 1:02:46 区間8位
8位で受けたタスキを6位で4区に繋いだ。
全日本の1区で思うような順位でなかった分を、はじめての箱根の3区で区間8位なら、順位もあげているし、上々の走りだったといっても良い。
タイムをあと1分あげて区間5位以内で走れたら、さらに流れが掴めたかもしれないが、来シーズンも主力として期待できそう。
4区 木本大地 3年 東洋大牛久(茨城) 1:04:17 区間18位
箱根デビューとなったが、6位から12位に順位を落としてしまう。
区間2桁が1区4区と2区間目になったのが、往路優勝を狙う酒井監督にとって誤算になってしまったか。
トップから4分52秒遅れての12位で宮下に繋ぐことになってしまう。
前半悪くなかっただけに、後半で経験値という厳しい言葉が監督からもかかる。
木本には厳しいデビューとなったが、4年シーズンへの巻き返しでリベンジしてもらいたい。
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5区 宮下隼人 4年 富士河口湖(山梨)1:12:22 区間8位
4分52秒遅れての12位で2年前の自分の区間賞を超えるべくスタートとキャプテンという面で思うように身体が動かなかった中懸命に箱根の山を登った。
全日本以降に懸命に練習し、鼓舞してきた姿勢はキャプテンの役目を全うしたが、得意の山で思うような結果を得れず、今シーズンの出遅れを引きずったカタチに。
12位から9位まで順位はあげたが、区間順位やタイムでは実力を出しきれなかった。
箱根の難しさやシーズン通して走れる状態の良さなどの重要性を感じる。
往路9位は東洋大学としては
大誤算だっただろう。
駅伝は流れが大事なのと、不動の柱がその期待通りの仕事ができないと厳しい。
逆を言えば、往路優勝のチャンスも流れ次第ではあったかもしれない。
流れがメンタルを良くし、実力を出せる状況も作る。
たらればで言えば5区も4区スタート時点の2分20秒程度でタスキがつながっていたら走りが変わっていた可能性すらあるのが駅伝とも言える
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6区 九嶋恵舜 2年 小林(宮崎) 59:19 区間10位
トップと6分28秒差の9番目でスタート
2年連続の山下りとなった九嶋だったが
前を追うこともできず、後ろから追われる流れに。
それでも順位をキープしてシード権内を確保して山を下りきる。
平坦に入っても順位をキープしたまま7区梅崎につなぐ。
我慢のレースが結果鉄紺の意地につながっていったのかもしれない
7区 梅崎蓮 1年 宇和島東(愛媛)1:04:13 区間11位
序盤に越陽汰(1年)東海大抜かれるが、さらに後ろからきた中園慎太朗(3年)法政大と並走し10位争い。中園との並走から、中園に競り勝ち、前から落ちてきた木付琳(4年)國學院大を捉えて、結果9位を守って8区に繋いだ。
区間順位こそ11位だが、区間6位とも7秒と差がなくしっかり粘った。
この経験が2年シーズン以降の3年間に大きな経験値となることを期待したい。
8区 蝦夷森章太 4年 愛知(愛知)1:05:04 区間4位
順位こそ9位と変わらなかったが、蝦夷森章太が区間4位で走ったことで前との差が一気に詰まって9・10区の好走につながった。
4年生の意地をみせた好走だった。
鉄紺逆襲のきっかけを作った。
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9区 前田義弘 3年 東洋大牛久(茨城)1:08:59 区間5位
平林清澄(1年)國學院大には終盤抜かれるも
帝京・創価・東海を抜いて順位を2つあげて7位でタスキをつなぐ
190センチをこえる長身の前田は大きなストライドで単独走もあった区間配置も生きたと言えそう。
区間5位で走る力を示せたことで、次の箱根でも復路で走れる一人と計算できるのが大きい。
10区 清野太雅 3年 喜多方(福島) 1:08:50 区間2位
区間新で走った中倉啓敦(3年)青山学院大は別格としても、2年連続の10区で期待通りの力を発揮した清野太雅 3年。
清野太雅は昨年10区でも青学の中倉啓敦との3位争いを制した気持ちの強さが
今回7位から最後青柿響(2年)駒澤大との3位争いまで追い込んできた勝負強さや安定感につながった感じがみえる。
2・3年と10区を走り、2年次よりも結果を残せたことで、次の箱根に繋がる走りになったと言える。
3位もあっただけに最後は惜しかった。
好走した9区前田、10区清野は3年で次の箱根に残るのが大きい
4年生が抜けるのは厳しいが、次の山のエースの出現次第では、来シーズンも上位3番までに食い込む力は十分ある。
2区松山も計算できるだろうし、今年走れなかった石田もエース候補として1区などでの活躍があれば、児玉・佐藤らや連続6区の九嶋などの飛躍で、強い青学・駒澤に割って入れる東洋がみれそうだ。
厳しいメンバー構成の中での総合4位・復路2位の好走は次に繋がるはず
鉄紺が強いと箱根は面白い。
来シーズンでの巻き返しに期待したい
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